ウイズコロナの「まつりづくり」(2)
ウイズコロナの「まつりづくり」 / 新しい活性化のプラットフォームを / ウィークエンドは遊歩街
杜の宮市の集積性と認知度を参考に…コロナを越えて新しいまつりづくりを
杜の宮市は過去19回の開催で、毎回の来場者は一日で4万人ほどとなり、出展者は全国から400ほどになっています。しかし新型コロナウイルス感染症対応で、2020年5月5日開催予定だった第20回を2月26日に中止とし、「コロナを越えて、つながる未来を」というフラッグを120枚、会場予定地だった一宮駅前に飾りました。
杜の宮市は年に1日ですが「他の364日のためのまちづくり」「日常のためのまつりづくり」を訴えてきました。
今、杜の宮市という活動には「ウイズ コロナ」「新しい日常」「新しい生活様式」の中で、3密にならない、少しでも感染予防対策となる形での事業プランが求められています。
三八サンデーいちのみや…月々の杜の宮市を
「三八サンデーいちのみや」は、2003年9月8日から 2006年12月23日まで毎月のように宮前三八市広場と真清田神社境内入口で開催された中心市街地活性化イベントです。
一宮のまちの賑わいの興り「三八市」を真似て、3か8が付く日曜日の「三八サンデー」に、小さな杜の宮市を開催しよう、また同時に色々な主体が、その日には各地でイベント等をおこない、それを全体で協力し、広報して人々が経めぐるような仕組みを模索しました。
担当者が業務多忙になる中、消滅しましたが、そのミッションとアクションは今、再スタートを切るべき「新しい日常のまつりづくり」です。
駅からまちへ、まちを広場に…安全安心ウォーカブルな遊歩街を常態に
第20回杜の宮市は「駅からまちへ まちを広場に ヒロガル ツナガル 杜の宮市」がテーマでした。一宮駅頭から本町商店街までの銀座通を歩行者天国にし、駅からずっと、老若男女誰にも安全で安心、ウォーカブルな遊歩街にする計画でした。
2006年に一宮市が実施した「尾張一宮駅周辺地域再生整備事業」ではオープンカフェなどの社会実験を行い、公共路面の活用と、まちづくり会社の必要性が提言されつつ、そのまま放置された形となりました。
今、新しい生活様式の中での中心市街地の役割として、公共路・公共地活用と常態化によるウォーカブルタウンの重要性が増しています。
新しい生活様式の中で、支えあう地域社会…ボランタリーな協働の地域社会を
新しい生活様式の中では、単純に人的集積を重ねて賑わいを創出する戦略はとれません。小さな集積は経済性も大きく期待できません。
より低コスト、低予算による運営で、出展者や参加者の負担を小さくすることや、関わる多くの人々のボランタリーな協力、行政や企業等の協働、連携、支援が必要となります。来場者、参加者も同様です。
セクショナリズムや縦割りでは到底向き合うことができない、新しい日常の中での新しいまちづくりが活性化には必要です。
単発イベントから常態観光へ…プラットフォームと多様性を
民間団体による道路占用には非常な手間とコストが必要です。活性化に支障となるこうした問題に「都市再生推進法人」の仕組みを活用し、多様な主体が低コスト省作業で機動的に公共路面を活用して地域活性化活動を多様に展開するウォーカブルタウンの基盤を構築することが、具体的まちづくりイベントの開催を増やしていくことと並行して必要となります。
目指すのは以下のような、まちの様相です。
- 地方都市の、ほどほどの週末の人出
- ゆったりのんびりレイドバックイベント
- 安全安心ウォーカブルで文化高い遊歩街
- 多様な担い手が多様な事業を自律的に展開しやすい常況
- これらを支え、調整するプラットフォーム